
【導入事例】
茨城県土浦市立土浦小学校 様

聴くことから信頼関係をつくる。
——児童への関わり方を変えるきっかけになりました。
学校コーチングプロジェクトの教職員向け研修プログラムを導入いただいた、茨城県土浦市立土浦小学校様への実施報告です。
研修のテーマは「児童と先生の信頼関係を育む対話と勇気づけのコミュニケーション」。
具体的な研修内容と、プログラムへの反響についてお届けします。
| 実施研修:児童と先生の信頼関係を育む対話と勇気づけのコミュニケーション |
◉ プログラム概要
| 対象 | 教職員 |
| 研修名 | 児童と先生の信頼関係を育む対話と勇気づけのコミュニケーション |
| 実施回数 | 1回(90分) |
| 実施方法 | 出張研修(校内研修) |
| 教材 | ピットインカード※ |
| 実施体制 | メイン講師1名+サポートコーチ1名 |
※「ピットインカード」とは、自分の今の気持ちや感情をイラストで可視化し、安心して自己開示できるように設計されたコミュニケーション&コーチング用のカード教材です。当法人オリジナル教材です。
◉ 研修が目指したもの(研修のねらい)
「教師も、児童も、共に安心して育ち合える学校をつくりたい」
——そんな思いを持つ土浦小学校の先生方と共に、この研修を設計しました。
本研修では、コーチングの視点から「聴き方」「あり方」「勇気づけ」を体験型ワークを通じて学びます。
知識として覚えるのではなく、「体感して、明日から1つ実践できる」状態になることを、研修のゴールとしました。
児童が「別に…」「わからない…」と言うとき、それは「話したくない」のではなく、「言葉にできない」状態であることがほとんどです。
語彙がない、うまく整理できない、否定されるのが怖い——そうした背景が、子どもの沈黙の裏にあります。
そこで本研修では、「児童が教師に安心して話せる関係づくり」を目指しました。
◉ 研修構成
毎回の研修は「①自己の状態の確認 → ②体験型ワーク → ③振り返り・シェア」という共通の流れで進めました。
体験してから振り返るというサイクルを繰り返すことで、学んだことが「知識」ではなく「感覚」として身につくよう設計しています。
研修の流れ
__全5部構成(90分)
第1部:安心な学校づくり
・安心があるから人は伸びる(安心→自己表現→挑戦→成長のプロセス)
・心理的安全性とは何か
第2部:子どもが安心して話せる関係づくり
・「話せない」のではなく「言葉にできない」
・信頼関係をつくることが、先生に求められる関わり
第3部:コーチングとは/コーチング的な聴き方
・コーチングとは(ティーチングとの違い)
・コーチングがもたらす5つの効果
・あり方(マインドセット)
・5つの聴く姿勢
・4つのステップ(受容・現場検証・ゴール設定・アクションプラン)
第4部:ピットインカードの活用
・ピットインカードとは
・活用シーン(朝の会・学級活動・個別支援)
・ペアでコーチング体験ワーク(18分)
第5部:勇気づけ
・勇気とは/勇気づけとは(アドラー心理学)
・信頼関係を築く3つの方法
・勇気をくじくVS勇気づける(対比)
・勇気づけの具体的な言葉かけ
・学校現場での実践例
・勇気づけワーク(ペア体験)
・先生自身への勇気づけ
◉ 研修で大切にしたこと
・「安心」から始める、成長プロセス
・「教える」より「引き出す」コーチングのあり方
・「勇気づけ」先生がコーチになるということ
について、それぞれ具体的に研修の内容をお伝えします。
「安心」から始める、成長プロセス
研修の冒頭でお伝えしたのは、成長のプロセスの話です。
コーチングでは「安心」があるから、自己表現でき、挑戦でき、成長できる、と考えます。この順番がとても大切です。
逆に、安心がない状態でいきなり「挑戦しなさい」「発表しなさい」と言っても、子どもは動けません。
先生方にとっても同じです。
職員室で「ちょっと聞いてもらえますか」と言える同僚がいること、「うまくいかなかった」を安心して話せる場があること。
先生方が安心して笑顔でいられることが、子どもたちにとって一番の安心材料になります。
本研修は、子どもへの関わり方を学ぶ時間であると同時に、先生方自身が「ここなら大丈夫」と感じられる90分になるよう設計しました。

「教える」より「引き出す」コーチングのあり方
コーチングは「問いかけて聴く」という対話を通じて、相手自身から考えや気づきを引き出すコミュニケーションです。
ティーチング(教える)とコーチング(引き出す)、どちらが良い悪いではなく、場面によって使い分けることが大切です。
研修では「あり方(マインドセット)」を5つの対比で整理しました。
「知ってるつもりで聴かない」ではなく「知りたい・わかりたい」という姿勢で。
「どこが悪い?」という過去ではなく「本当はどうなりたい?」という未来に目を向ける。
こうした視点のシフトが、子どもとの対話の空気を大きく変えていきます。
「5つの聴く姿勢」と「4つのステップ」のワークでは、実際にピットインカードを使ってペアでコーチング体験を行いました。
体験を通じて「これなら明日からできそう」という感覚を持ち帰っていただくことを、最も大切にした時間です。

「勇気づけ」先生がコーチになるということ
研修の最後のパートは「勇気づけ」。アドラー心理学の中核にある考え方です。
「勇気づけ」とは、困難を克服する活力を育てること。
相手が「やってみよう」と思えるように関わることです。
「できていない部分を指摘する」のではなく「できている部分を伝える」。
「叱咤激励する」のではなく「感謝し共感する」。
「あなたは〜」ではなく「私は〜」のメッセージで伝える。
先生がコーチになれば、子どもは安心して自分の力を発揮できるようになります。
研修の締めくくりに、先生方一人ひとりが「これなら明日からできそう」と思う関わり方を1つ選んでいただき、90分の時間を終えました。
| この研修で育まれる力 心理的安全性の理解・傾聴力・コーチングマインド・勇気づけの実践スキル・ピットインカードの活用力 |

◉ 教員の皆様の変化(成果)
研修後のアンケートでは、参加者の多くから「明日から実践できそう」という声をいただきました。 具体的な言動の変化を、以下にまとめます。
| 観点 | Before | After |
| 聴き方 | 「なぜ?」と原因を聞いてしまいがちだった | 「本当はどうなってほしい?(What)」と未来に向けた問いかけに変わった |
| 言葉がけ | できていない部分が目に入り、注意することが多かった | できていることに目を向け、小さなことも言葉にして伝えようと思えるようになった |
| 関わりの 姿勢 |
気持ちを言葉にできない子どもへの関わりに迷っていた | 「話せないのではなく、言葉にできないだけ」という視点を持ち、まず安心してもらえるよう意識できるようになった |
| 気づき | 普段の声かけを振り返る機会がなかった | 自分のコミュニケーションの癖に気づき、少しずつ改善していこうという意識が生まれた |
研修にご参加いただいた先生より次の様なご感想をいただきました。
「自分自身の子どもへの声かけや話の聴き方について、特に『HowではなくWhatで聴く』や『他には?』と問いかけて考えを引き出すなど、具体的な方法を教えていただけたので実践してみたいです。」——研修参加者より(担任)
研修後のアンケートでは次の様な回答を頂戴しました。
参加者のうち
「非常に満足した」「満足した」と回答した割合:約94%
「研修で学んだことを業務に活用できそう」と回答した割合:100%

◉ まとめ
本研修は、先生方の中にもともとある「子どもたちのために変わりたい」という思いに寄り添いながら、コーチングという視点と技術をお届けしました。
「聴く」「問いかける」「勇気づける」
どれもシンプルに見えますが、意識して使い続けることで、教室の空気は確かに変わっていきます。
この90分が、先生方の日常の関わりに、ひとつの新しい視点として残り続けることを願っています。
そして、その同じ時間を、貴校の先生方にもお届けできることを願っています。
ご検討の段階で気になる点、ご質問などございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
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日本親子コーチング協会が教育現場へコーチングを届ける「学校コーチングプロジェクト」が提供するプログラムは全国の様々な学校で導入いただいています。

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